仕事で知り合い、仲良くなった人がいる。
俺的にこういうのは珍しいので、ちゃんと伝えた。
『仕事きっかけで知り合い、元請と協力業者という間柄だけど、俺は友達ができたとしか思ってないから、もしも迷惑ならちゃんと言ってね』
と。
しかし、彼は『ありがとうございます』と言ってくれた。
なので、素直に受け取ることにした。
その後、仕事を終えた俺は地元に帰ったが、時々電話で話す間柄になり、彼は俺を自宅に招待してくれるようになった。
しかも、俺を泊めてくれるようになり、俺は俺で図々しくも甘えるようになった。
ものすごく気を遣わせているのは分かっているし、俺も甘え過ぎていると認識している。
しかし、逆の立場なら、俺も同じことをするし、遠慮なんてされたくない。
もちろん、ご家族への気遣いや気配りは忘れないが、男同士の部分は別だ。
と、勝手に解釈して今日もたくさん甘やかされている。
明日でちょうど1週間。
甘えっぱなし。
なんとかして恩返ししたいところだが、今の俺にはそのような実力も能力もない。
ひたすらに感謝するだけだ。
実は、俺の実の父方の祖母の話で、俺は歳下の人に助けられて生きるらしい。
父方の祖母には18のときに2度会ったことがあるだけなのだが、そのときに話してくれたのが先ほどの言葉なのだが、なにしろ俺はまだ18の少年である。そう言われてもピンとくるわけもなく、気のない返事をしてその場をやり過ごしたのだが、たしかに思い起こすとその通り。俺は歳下の友人に助けられて生きてきた。
それは年々エスカレートしていて、今もまさに歳下の人に助けられている。
そして、その助けられ具合もまたこれまでの人生で最もすごい。
ありがたいことです。